はいくじょうのきょうとえど
俳句上の京と江戸

冒頭文

京都から『種ふくべ』という俳諧の雑誌を出すから、私にも何か一つ書けとの事でございました。昨年来俳句の流行につれて各地にその雑誌が出るようになりましたのに、昔からの都であった京都に何もないというは不釣合な事であるから、『種ふくべ』の出るのは誠に適当な事と考えます。しかしながら雑誌の発育はかなり困難なもので、寄合世帯のようでは到底永続せぬ事は明かでありますから、雑誌を己(おのれ)の生命と思うほどの人が

文字遣い

新字新仮名

初出

「種ふくべ」1900(明治33)年4月

底本

  • 俳諧大要
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1955(昭和30)年5月5日