はいくのしょほ
俳句の初歩

冒頭文

客あり。草蘆を敲(たた)いて俳句を談ず。その標準は誤り、その嗜好(しこう)は俗に、称揚する所の句と指斥(しせき)する所の句と多くは彼此(ひし)顛倒(てんとう)せり。予曰く、子(し)の言ふ所、悉(ことごと)く予の感ずる所と相反す。予を以て見れば子の言甚だ幼稚なり。もし子もまた予を以て俳句を解せざる者となさば予はことさらに是非を争はざるべし。しかれども子が言を以て予が俳句に入らんとせし十数年前と対照す

文字遣い

新字旧仮名

初出

「ほとゝぎす 第二巻第五号」1899(明治32)年2月

底本

  • 俳諧大要
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1955(昭和30)年5月5日