へんしゅうしつより (せんきゅうひゃくじゅうごねんにがつごう)
編輯室より (一九一五年二月号)

冒頭文

□此度こそは少しどうにかと思ひ〳〵次号へ次号へと逐(お)はれて一向思つた半分も出来ません。出来もしないことを発表したつて馬鹿気てゐますから黙つてゐます。併(しか)しそのうちにもつとしつかりしたものを書きたいと思つてゐます。□今月号に私はゾラの『生の悦び』を読んだその感想をかなり長く書く気でゐましたけれど急にまとまりませんのであんなもので間に合はせました。此度は——三月号には発表しやうと思つてゐます

文字遣い

新字旧仮名

初出

「青鞜 第五巻第二号」1915(大正4)年2月号

底本

  • 定本 伊藤野枝全集 第二巻 評論・随筆・書簡1――『青鞜』の時代
  • 學藝書林
  • 2000(平成12)年5月31日