へんしゅうしつより (せんきゅうひゃくじゅうごねんいちがつごう)
編輯室より (一九一五年一月号)

冒頭文

□編輯室も随分賑やかでしたけれ共とう〳〵私一人にされてしまひました。ひとりでコツコツ校正をやるつまらなさはあの文祥堂の二階の時分を思ひ出させます。□大正三年はもう暮れましたがかなり青鞜にとつてはいろ〳〵な変化のあつた年でした。来年はいゝ年であつて欲しいと思ひます。□私が青鞜を引き受けたについて大分あぶながつてゐて下さる方があるとのことですが併(しか)し私はどうかして引き受けた以上はやつて行くつもり

文字遣い

新字旧仮名

初出

「青鞜 第五巻第一号」1915(大正4)年1月号

底本

  • 定本 伊藤野枝全集 第二巻 評論・随筆・書簡1――『青鞜』の時代
  • 學藝書林
  • 2000(平成12)年5月31日