ひらつかはるころん
平塚明子論

冒頭文

最近の我国婦人解放運動の第一人者として常に注目されつゝあるらいてう平塚明(はる)氏に就いて、これ迄公にされたものは可なり多い、或は氏の事業に就いて、或はその私生活について思想について人となりについて。併(しか)しながら其の数多いものがどの程度まで氏を知るよすがとなる事が出来たかと云ふに、それは、多くがその表はれた一面の事実によつたり、或はいゝ加減な揣摩(しま)臆測によるもの、或は単なる反感から書か

文字遣い

新字旧仮名

初出

「新日本 第七巻第四号」1917(大正6)年4月号

底本

  • 定本 伊藤野枝全集 第二巻 評論・随筆・書簡1――『青鞜』の時代
  • 學藝書林
  • 2000(平成12)年5月31日