しょかん おおすぎさかえあて (せんきゅうひゃくじゅうろくねんろくがつむいか)
書簡 大杉栄宛 (一九一六年六月六日)

冒頭文

宛先 東京市麹町区三番町六四 第一福四萬館 発信地 千葉県夷隅郡御宿 上野屋旅館 雑誌ありがたう御座いました。今皆よんで見ました。昨日からの不快が少し減じました。この位方々でやつつけられゝばいゝ気持になります。まけをしみでなく、あんまり皆がいい気になつてゐる馬鹿さ加減がをかしくなつて来ますもの、よくも〳〵口をそろへて下らないことを云つたものですね、すつかり痛快になつてしまひます。随分私は憎まれ

文字遣い

新字旧仮名

初出

「女性改造 第二巻第一一号」1923(大正13)年11月1日

底本

  • 定本 伊藤野枝全集 第二巻 評論・随筆・書簡1――『青鞜』の時代
  • 學藝書林
  • 2000(平成12)年5月31日