やまのこんじゃく |
| 山の今昔 |
冒頭文
山と山人 我国に於て山登りが始められたのは何時頃からであるか、元より判然たることは知る由もないが、遡って遠く其(その)源を探って見ると、狩猟を以(もっ)て生活の資を得ていた原始民族に依りて、恐らく最初の山登りが行われたであろうことは想像するに難くない。もとより到る処に獲物の多かったことが考えられる原始時代には、深山幽谷をあさる迄もなく、平地の森林、原野、河沼等に於て充分日常の生活資料が得られた筈
文字遣い
新字新仮名
初出
「山岳講座」1936(昭和11)年7月
底本
- 山の憶い出 下
- 平凡社ライブラリー、平凡社
- 1999(平成11)年7月15日