ある夜一人の見も知らぬ学生が訪ねて来た、 洋服の袖口のところが破れてゐて 小さな穴から下着の縞模様をのぞかせてゐた、 学生は——諷刺文学万歳!と叫んで そして私に握手を求めた ——曙ですよ、 あなたのお仕事の性質は、 日本に諷刺文学が とにかく真実に起つたといふことは 決定的に我々の勝です、 彼はかう言つて沈黙した、 ところで我々はそれから、 ぺちやくちやしやべつた