ニャルラトホテプ
ニャルラトホテプ

冒頭文

ニャルラトホテプ……這い寄る混沌……残ったのはもうわたしだけ……この何もない空を聞き手にして、お話ししようと思います。 そもそものことは、はっきりとは思い出せません。でも何ヶ月か前です。みんなひどくぴりぴりしていました。世の中がひっくり返ろうとしているところへきて、なぜだか強く身に危険を感じて不安になる——あたりが、どこもかもが危なかったのです。夜をただわけもなく怖がる、そんな極端なとき

文字遣い

新字新仮名

初出

底本