ほくしのみんげいほうそうこうえん |
| 北支の民芸(放送講演) |
冒頭文
「北支の民藝」というのが私に与えられた課題であります。民藝という言葉は最近広く用いらるるに至りましたが、時としては非常に誤った意味にとられていますので、最初にこの言葉の正しい意味を簡単に申述べる方が至当かと思われます。民藝というと、何か骨董品(こっとうひん)のことででもあるかのように思われがちであり、またしばしば趣味品という聯想を有たれるようでありますが、そういうものを指しているのでは毛頭ないので
文字遣い
新字新仮名
初出
「北支の民藝」東京放送局、1941(昭和16)年1月25日
底本
- 柳宗悦 民藝紀行
- 岩波文庫、岩波書店
- 1986(昭和61)年10月16日