まきのとみたろうじじょでん 02 だいにぶ こんこんろく
牧野富太郎自叙伝 02 第二部 混混録

冒頭文

所感 何時(いつ)までも生きて仕事にいそしまんまた生まれ来ぬこの世なりせば われらの大先輩に本草学、植物学に精進せられた博物学者の錦窠(きんか)翁伊藤圭介先生があった。珍しくも九十九歳の長寿を保たれしはまず例の鮮(すく)ない芽出度(めでた)い事である。しかるに先生の学問上研鑽がこの長寿と道連れにならずに、先生の歿年より遡りておよそ四十年程も前にそれがストップして、その後の先生は単に

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 牧野富太郎自叙伝
  • 講談社学術文庫、講談社
  • 2004(平成16)年4月10日