おもいだすままに |
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冒頭文
陸地測量部で輯製二十万分一の地図を発行するようになったのは、『陸地測量部沿革誌』に拠(よ)れば明治十七年からで、これは伊能図を基礎とし、各府県調製の地図を参酌校訂して、全国の地図を作り、一般の便に供するのが目的であったという。私が此(この)図のあることを知ったのは、明治二十三年に上野で開かれた内国博覧会であったと思う。それが大きく一枚に張り合されて出品してあったのを見て、斯(か)くも詳細を極めた地
文字遣い
新字新仮名
初出
「山と渓谷」1934(昭和9)年9月
底本
- 山の憶い出 下
- 平凡社ライブラリー、平凡社
- 1999(平成11)年7月15日初版第1刷