さっぽろのいんしょう
札幌の印象

冒頭文

古い 京都の それ よりは 一層 正しく、東西南北に 確実な 井桁(ゐげた)(市の 動脈)を 打ち重ねた 北海の 首府——石狩原野 の 大開墾地に 囲まれて、六万の 人口を 抱擁する 札幌の 市街——住民は 凡て 必らずしも 活動して ゐるでは ないが、多くは 自己 一代の 努力に 由つて その家を 建てた ものだ。然し 渠等の 目に 映ずるのは、ただ焼け残つた 赤煉瓦 の 道庁、開拓紀念に 最も

文字遣い

新字旧仮名

初出

「文章世界 第四巻第十六号」1909(明治42)年12月15日

底本

  • 日本随筆紀行第二巻 札幌|小樽|函館 北の街はリラの香り
  • 作品社
  • 1986(昭和61)年4月25日