こくさいしゃてきだいきょうぎ
国際射的大競技

冒頭文

昨年オランダに開かれたオリンピック大会で、わが日本選手が三段(だん)とびの第一等に入選したとき、私(わたし)たち内地の日本人がどんなに喜んだかは、おそらくまだ皆(みな)さんの記憶(きおく)にあらたなるところであると思います。あの新聞記事を読んだせつな、思わずも私の目には熱い涙(なみだ)がたまりました。すべての競技がそうでありますけれど、なかんずく国際競技ほど人の血をわかし肉をおどらすものはありませ

文字遣い

新字新仮名

初出

「少年倶楽部」講談社、1929(昭和4)年4月号

底本

  • 少年倶楽部名作選3 少年詩・童謡ほか
  • 講談社
  • 1966(昭和41)年12月17日