しょうじきもの
正直者

冒頭文

見(み)たところ成程(なるほど)私(わたくし)は正直(しやうぢき)な人物(じんぶつ)らしく思(おも)はれるでせう。たゞ正直(しやうぢき)なばかりでなく、人並(ひとなみ)變(ちが)つた偏物(へんぶつ)らしくも見(み)えるでせう。 けれども私(わたくし)は決(けつ)して正直(しやうぢき)な者(もの)ではないのです。なまじ正直者(しやうぢきもの)と他(ひと)から思(おも)はれたばかりに容易(ようい)

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「新著文藝 第一卷第四號」弘文社、1903(明治36)年10月1日

底本

  • 定本 國木田獨歩全集 第三卷
  • 学習研究社
  • 1964(昭和39)年10月30日