ぜにがたへいじとりものひかえ 069 きんのこい |
| 銭形平次捕物控 069 金の鯉 |
冒頭文
一 江戸の大通(だいつう)、札差百九人衆の筆頭に据えられる大町人、平右衛門町(へいえもんちょう)の伊勢屋新六が、本所竪川筋(たてかわすじ)の置材木の上から、百両もする金銀象眼(ぞうがん)の鱮竿(たなござお)を垂れているところを、河童(かっぱ)に引込まれて死んだという騒ぎです。 その噂(うわさ)を載せて、ガラッ八の八五郎は疾風のごとく銭形平次のところへ飛込んで来ました。 「た、大変ッ」「何だ
文字遣い
新字新仮名
初出
「オール讀物」文藝春秋社、1937(昭和12)年11月号
底本
- 銭形平次捕物控(五)金の鯉
- 嶋中文庫、嶋中書店
- 2004(平成16)年9月20日