きだんクラブ〔せんごばん〕 11 うんめいのボタン |
| 奇談クラブ〔戦後版〕 11 運命の釦 |
冒頭文
プロローグ 「あらゆる偶然は可能だ、と笠森仙太郎(かさもりせんたろう)は信じておりました。この広い宇宙の中で、大海の粟粒よりもはかない存在に過ぎない我々の地球が、他のもう一つの気紛れな粟粒なる彗星と衝突することだってあり得るだろうし、世界の人間が全部、一ぺんに気が違うことだって、あり得ないと断ずることはできない。プロバビリティの算出によれば、我々——いや私のような平凡人でも、随分運の廻り合せでは豊
文字遣い
新字新仮名
初出
「月刊読売」1947(昭和22)年8月
底本
- 野村胡堂伝奇幻想小説集成
- 作品社
- 2009(平成21)年6月30日