きだんクラブ〔せんごばん〕 07 かんのんさまのほお
奇談クラブ〔戦後版〕 07 観音様の頬

冒頭文

プロローグ 奇談クラブその夜の話し手は、彫刻家の和久井献作(わくいけんさく)でした。この人は日本の木彫に一新生面を開いた人ですが、旧(ふる)い彫刻家達の持っている技巧を征服した上、一時はシュールレアリズムの運動にまで突き進み、一作毎(ごと)にジャーナリズムの問題を捲き起して居ります。 「私のお話は、まことに他愛のないことですが、若い頃聴いた話を綴(つづ)り合せて、仏像に恋をした話を纏(まと)め

文字遣い

新字新仮名

初出

「月刊読売」1947(昭和22)年5月

底本

  • 野村胡堂伝奇幻想小説集成
  • 作品社
  • 2009(平成21)年6月30日