きだんクラブ〔せんごばん〕 01 だいよんのばあい
奇談クラブ〔戦後版〕 01 第四の場合

冒頭文

プロローグ 何年目かで開かれた、それは本当に久し振りの「奇談クラブ」でした。会長の吉井明子嬢(よしいあきこじょう)は三十近い吉井明子夫人になって、﨟(ろう)たけく美しく、世にもめでたい令夫人になりましたが、限りなくロマンスを追う情熱は、少しも吉井明子嬢の昔に変りは無く、幹事の今八郎(こんはちろう)を督励して、吉井合名会社の会議室に、昔の会員達を集めたのです。 今八郎が半白の中老人になったよう

文字遣い

新字新仮名

初出

「宝石」1946(昭和21)年11月

底本

  • 野村胡堂伝奇幻想小説集成
  • 作品社
  • 2009(平成21)年6月30日