きだんクラブ〔せんごばん〕 04 まくらのようい
奇談クラブ〔戦後版〕 04 枕の妖異

冒頭文

プロローグ それは四回目の奇談クラブの席上でした。 その日の話し手桜井作楽(さくらいさくら)は、近頃では珍らしい和服姿——しかも十徳を着て頤髥を生やした、異様な風体(ふうてい)で、いとも悠揚(ゆうよう)と演壇に起ったのです。 真珠色の光の中に、二十四人の会員と、その半数ほどの臨時会員は、美しき会長吉井明子(よしいあきこ)夫人を中心に、期待に張り切って、この一風変った話し手を見詰めて居りま

文字遣い

新字新仮名

初出

「月刊読売」1947(昭和22)年3月

底本

  • 野村胡堂伝奇幻想小説集成
  • 作品社
  • 2009(平成21)年6月30日