へいぼんなおんな
平凡な女

冒頭文

奥様同士が子供を連れての立話に、 「まア! お久しうございます。皆様おかわりもなくていらっしゃいますか、一番お末の方、もう、こんなにおなりでございますの?」 「ええもう八ツになりまして、一年生でございますのよ」 「あらまア、そうですか、ほんとに早いもので、宅のがもうあなた尋常四年生でございますものね」 以前の私が、道の行きずりにこんな話を聞いたならば、子供が八ツになって小学校へ行く

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 林芙美子随筆集
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 2003(平成15年)2月14日