のきもるつき
軒もる月

冒頭文

我(わ)が良人(をつと)は今宵(こよひ)も歸(かへ)りのおそくおはしますよ、我(わ)が子(こ)は早(はや)く睡(ねぶ)りしに歸(かへ)らせ給(たま)はゞ興(きよう)なくや思(おぼ)さん、大路(おほぢ)の霜(しも)に月(つき)氷(こほ)りて踏(ふ)む足(あし)いかに冷(つめ)たからん、炬燵(こたつ)の火(ひ)もいとよし、酒(さけ)もあたゝめんばかりなるを、時(とき)は今(いま)何時(なんどき)にか、

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「毎日新聞」1895(明治28)年4月3、5日

底本

  • 樋口一葉全集第二卷
  • 新世社
  • 1941(昭和16)年7月18日