うもんとりものちょう 09 だるまをすくゆうじょ
右門捕物帖 09 達磨を好く遊女

冒頭文

1 ——今回はいよいよ第九番てがらです。 それがまた妙なひっかかりで右門がこの事件に手を染めることとなり、ひきつづいてさらに今回のごとき賛嘆すべきてがらを重ねることになりましたが、事の勃発(ぼっぱつ)いたしましたのは、前回の卍(まんじ)事件がめでたく落着いたしまして、しばらく間をおいた九月下旬のことでありました。下旬といってもずっと押しつまった二十八日のことでしたが、それも夜半をす

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 右門捕物帖(一)
  • 春陽文庫、春陽堂書店
  • 1982(昭和57)年9月15日