みのうえや
身の上や

冒頭文

俳句とその成る事情が、戯曲や小説に企て及ばないものがあるといったが、その感をもっとも深くしたのは、 身の上や月にうつぶく影法師 の句である。この句だけで解ったとしたら私のいう意味とはひどく掛け違ったものになる。 伊勢の津城主藤堂家領地に起った寛政一揆の民間記述は『岩立茨』二冊だそうである。この一揆の直接責任者である茨木理兵衛は、匿名の『岩立茨』の著者にさんざんにや

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆 別巻25 俳句
  • 作品社
  • 1993(平成5)年3月25日