きじゅつこうあんぎょう
奇術考案業

冒頭文

世間には思いもよらない変った渡世をするものがある。たとえば幽霊が憑(つ)いているのを、その日その日のくらしの種にして、日本中を廻り歩くとか、親不孝の罰はこれこのとおりだと、蛇を首に巻いて日本中どころか、海を渡って儲けて帰ったとか、因果物師の手にかかっている角男、章魚小僧、小あたま、鶏娘、桃太郎、猩々太郎、さては生きている夷(えびす)三郎——人力車に乗って絵端書を売って歩く——の類とは違って、香具師

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆 別巻7 奇術
  • 作品社
  • 1991(平成3)年9月25日