しとしじん
詩と詩人

冒頭文

一 詩といふものが、人生を打算して生きてゐる根性からは、決して生れるものではない! 一見、その根性は人をして屡々知慧ある態度を採らせるやうに見える。けれど知慧とはそんなものではない! 若しそれが知慧だとしたら、知慧とは千偏(ママ)一律のもので、千偏一律な知慧なぞといふものが、考へられるか?私もストイシズムの可なり立派な論拠を知らないものでもない。しかし遂に、ストイシズムは詩を生まない! 第一人間を

文字遣い

新字旧仮名

初出

「詩園」1939(昭和14)年6月号

底本

  • 新編中原中也全集 第四巻 評論・小説
  • 角川書店
  • 2003(平成15)年11月25日