しょうじょじだい
少女時代

冒頭文

たしかに一度だけ咲いた 「アイロンをかけてたとき、思いついたの。霧(きり)も素敵だなと、私は思いました」 リカが言った。 「霧もいいですね」 ハチミがなかば叫んだ。人の意見に賛成するとき、いつも彼女はなかば叫ぶ。彼女の名は初美という。はつみ、と読む。しかし、クラスの仲の良い仲間たちは誰もが、彼女をハチミと呼んでいた。 「でも」 ナナエがハチミとリカの

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 少女時代
  • 双葉文庫、双葉社
  • 1993(平成5)年5月15日