うらむらさき
うらむらさき

冒頭文

上 夕暮(ゆふぐれ)の店先(みせさき)に郵便脚夫(いうびんきやくふ)が投込(なげこ)んで行(ゆ)きし女文字(をんなもじ)の書状(ふみ)一通(いつゝう)、炬燵(こたつ)の間(ま)の洋燈(らんぷ)のかげに讀(よ)んで、くる〳〵と帶(おび)の間(あひだ)へ卷收(まきをさ)むれば起居(たちゐ)に心(こゝろ)の配(くば)られて物(もの)案(あん)じなる事(こと)一通(ひととほ)りならず、おのづと色(いろ)

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「新文壇 二號」1896(明治29)年2月5日

底本

  • 樋口一葉全集第二卷
  • 新世社
  • 1941(昭和16)年7月18日