きょうつくえ
経つくゑ

冒頭文

⦅一⦆ 哀(あは)れ手向(てむけ)の花(はな)一枝(し)に千年(ねん)のちぎり萬年(まんねん)の情(じやう)をつくして、誰(た)れに操(みさを)の身(み)はひとり住(ずみ)、あたら美形(びけい)を月花(つきはな)にそむけて、世(よ)は何時(いつ)ぞとも知(し)らず顏(がほ)に、繰(く)るや珠數(じゆず)の緒(を)の引(ひ)かれては御佛(みほとけ)輪廻(りんゑ)にまよひぬべし、ありしは何時(い

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「甲陽新報」1892(明治25)年10月18日~25日

底本

  • 文藝倶楽部 第六編
  • 博文館
  • 1895(明治28)年6月20日