こうほうのしょう
高峯の頌

冒頭文

荒蕪の平原に野を耕し草を食(は)み、木の実を喰(くら)える人類生存の現象は高峯の麓にありてあまりにはかなき生命……盛夏白熱頂点に達せんとするも未だに消ゆるなき雪原の輝きは天地創造の第一年より永遠なり人類生命、億劫(おくごう)に至るも一切は幻滅に帰り無し——一切無し成体もこれ大地の化身なれば霊魂も又瞬間にして遺る何物もあらざるべしされど高峯は歴史を超え時代を超えて永遠……

文字遣い

新字新仮名

初出

「旭川新聞」1924(大正13)年7月21日

底本

  • 今野大力作品集
  • 新日本出版社
  • 1995(平成7)年6月30日