ひじりのいくべきみち
聖の行くべき道

冒頭文

そこはねずみも歩かない歩くべきではないひじりの行くべき道である空は明るく明るくまひるの如くに明るい一しきり降っていった雪は野に山に路に庭に夢見る様に積もっている雪は白い何よりも白いきよめられたる様に白い天と地の合体の風景である包む夜は厳に静かなしらべをひっ((ママ))ている   *ひじりの為めに撒(ま)いた敷物はけがれる事を恐れている如くである

文字遣い

新字新仮名

初出

「旭川新聞」1924(大正13)年3月31日

底本

  • 今野大力作品集
  • 新日本出版社
  • 1995(平成7)年6月30日