やるせなさ |
| やるせなさ |
冒頭文
一 単(ひとえ)の着物を羽織りたいま夏の時季が訪れたけれども私の白い単は恰(あたか)も乞食の着物の様によごれている *やるせない心は、私の生立ちの大切な、又、辛い負いめである私は荷われた運命の様に灯の下(もと)へも、川へも、丘へもともなわねばならないこれこそ私の友であるのだ *私はこれまで、商人達、友達、ああ私よりはたしかに裕福な人達にどんなにかいやな思いをさせたろうけれども私は決して自分
文字遣い
新字新仮名
初出
「旭川新聞」1924(大正13)年8月14~15日
底本
- 今野大力作品集
- 新日本出版社
- 1995(平成7)年6月30日