うもんとりものちょう 04 あおまゆのおんな |
右門捕物帖 04 青眉の女 |
冒頭文
1 ——その第四番てがらです。 すでにもうご承知のごとく、われわれの親愛なる人気役者は、あれほどの美丈夫でありながら、女のことになると、むしろ憎いほどにも情がこわくて、前回の忍(おし)の城下の捕物(とりもの)中でも、はっきりとそのことをお話ししておいたとおり、尋常な女では容易なことに落城いたしませんので、右門を向こうへ回してぬれ場やいろごとを知ろうとするなら、小野小町か巴御前(とも
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 右門捕物帖(一)
- 春陽文庫、春陽堂書店
- 1982(昭和57)年9月15日