よぼうさつじん |
予謀殺人 |
冒頭文
犯罪編 よい酒を送ってくれといって、それに相当する金を送ってきた人に、わるい酒を送る商人は、面とむかって非難されてもしかたがないどころか、ことによると、法律上の罪人になるかもしれない。それは、道徳的にいって、不愉快な同室者をさけるため、一等切符をかって一人おさまっている乗客のそばに、そのいやがる同室者をおしつける鉄道会社と同罪なのである。が、もともと、ハーバート・スペンサーも指摘したよう
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 世界推理小説全集二十九巻 ソーンダイク博士
- 東京創元社
- 1957(昭和32)年1月10日