かのじょのしゅうい
彼女の周囲

冒頭文

彼女(かのぢよ)の姉(あね)だといふ人(ひと)が、或(あ)る日(ひ)突然(とつぜん)竹村(たけむら)を訪(たづ)ねて来(き)た。 竹村(たけむら)には思(おも)ひがけない事(こと)であつたが、しかし彼女(かのぢよ)に若(も)し姉(あね)とか兄(あに)とかいふ近親(きんしん)の人(ひと)があるなら、その誰(たれ)かゞ彼(かれ)を訪(たづ)ねてくるのに不思議(ふしぎ)はない筈(はず)であつた。それ

文字遣い

新字旧仮名

初出

「婦人の國 第一卷第三號」新潮社、1925(大正14)年7月1日

底本

  • 徳田秋聲全集 第15巻
  • 八木書店
  • 1999(平成11)年3月18日