序 ことばは少く、文はみじかいほどがよい。しかも意ふかく、餘韻あればなほさらよい。しかるに至らざるわたくしの如き、とかく冗語多く筆をもてば更に長きに失し易い。ここにはその無用をのぞいて簡を旨としたつもりであるが、もとより菜園の新味あるではなく、珠中より珠を拾つたものでもない。一書にまとめるこころもなく、あちこち稿勞の餘暇に書きこぼした寸想寸墨に過ぎない。しかもきのふのことば今日にあたらず、今日の言