らくじつのそうごんににる たいかんがはくのしゅうえん
落日の荘厳に似る ――大観画伯の終焉

冒頭文

大観さん、と生前どおりに呼ばせていただく。 ふりかえるとその人の画業と姿は、大観えがく群峰中の一高峰そのままな存在だった。偉大だったの一語でつきる。 大観さんと親しくお目にかかったのは、あれはもういつ頃だったかもよく思い出せない。たしかぼくは「親鸞」を地方五紙に連載中でその挿絵を担当していた美術院同人の山村耕花氏などと池ノ端の一亭で一しょになったのが初めてではなかったかしら。ま

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 吉川英治全集・47 草思堂随筆
  • 講談社
  • 1970(昭和45)年6月20日