らんのはな
らんの花

冒頭文

(この話(はなし)をした人(ひと)は、べつに文章(ぶんしょう)や、歌(うた)を作(つく)らないが、詩人(しじん)でありました。) 支那人(しなじん)の出(だ)している小(ちい)さい料理店(りょうりてん)へ、私(わたし)は、たびたびいきました。そこの料理(りょうり)がうまかったためばかりでありません。また五目(もく)そばの量(りょう)が多(おお)かったからでもありません。じつは、出(だ)してくれる

文字遣い

新字新仮名

初出

「真理」1936(昭和11)年6月

底本

  • 定本小川未明童話全集 11
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年9月10日