めがね
眼鏡

冒頭文

一 かず子(こ)さんが、見(み)せてくれた紅(あか)い貝(かい)は、なんという美(うつく)しい色(いろ)をしていたでしょう。また、紫(むらさき)ばんだ青(あお)い貝(かい)も、海(うみ)の色(いろ)が、そのまま染(そ)まったような、めったに見(み)たことのないものでありました。 「ねえやが、お嫁(よめ)にいくので、お家(うち)へ帰(かえ)ったのよ。そして、私(わたし)に送(おく)ってくれたのよ

文字遣い

新字新仮名

初出

「お話の木」1937(昭和12)年9月

底本

  • 定本小川未明童話全集 11
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年9月10日