けんこうをつる
健康を釣る

冒頭文

釣の法悦境 海釣りや磯釣り、さては湖沼の舟釣りを除くと、釣にはあるく事がつきものになつて居る。鮒も鮠(はや)も、足で釣れと云はれて居るほどである。実際未明の薄明や、有明の月光の下に釣場に到着して、竿を継いでリユツクを背に、魚籠(びく)を腰に、釣場をもとめて、釣りあるくたのしさは、単なるピクニツクなどゝは比較にならない。 夕暮れて帰路を急ぐ時の快い疲労は、魚籠の重い軽いに関係なく

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 集成 日本の釣り文学 第一巻 釣りひと筋
  • 作品社
  • 1995(平成7)年6月30日