ほねのうたう(げんけい)
骨のうたう(原型)

冒頭文

戦死やあわれ 兵隊の死ぬるやあわれ とおい他国で ひょんと死ぬるや だまって だれもいないところで ひょんと死ぬるや ふるさとの風や こいびとの眼や ひょんと消ゆるや 国のため 大君のため 死んでしまうや その心や 苔いじらしや あわれや兵隊の死ぬるや こらえきれないさびしさや なかず 咆えず ひたすら 銃を持つ 白い箱にて 故国をながめる 音もなく なにもない 骨

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 竹内浩三全作品集 日本が見えない 全1巻
  • 藤原書店
  • 2001(平成13)年11月30日