ぜにがたへいじとりものひかえ 146 はかりざせいだん
銭形平次捕物控 146 秤座政談

冒頭文

一 金座、銀座、錢座、朱座と並んで、江戸幕府の大事な機構の一つに、秤座(はかりざ)といふのがありました。天正の頃、守隨(もりずゐ)兵三郎なる者甲府から江戸に入つて、關東八州の權衡(けんかう)を掌(つかさど)り、後徳川家康の御朱印(ごしゆいん)を頂いて東日本三十三ヶ國の秤の管理專賣を一手に掌握(しやうあく)し、西日本三十三ヶ國の秤(はかり)の司(つかさ)なる京都の神善四郎と並んで、互に犯すことなく

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「オール讀物」文藝春秋社、1943(昭和18)年7月号

底本

  • 錢形平次捕物全集第十七卷 權八の罪
  • 同光社磯部書房
  • 1953(昭和28)年10月10日