ちくりんせいかつ しんさいしゅきだんぺん
竹林生活 ――震災手記断片――

冒頭文

* あの第一回の烈震以来、その後千数百回の余震に、人人はどれだけ脅かされたか。 その初め、未だ曾て識らぬ稀有の地震に私たちは為すところをさへ知らなかつた。つくづくと思ふことは一大事処に際する、かねての精神の鍛練如何といふことである。 静観と沈勇、かうした心状に於て私たちは初めてまことの詩の道に立つことが出来るのである。 ああ、私の庭のあかい葉鶏頭は葉鶏頭としての

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 白秋全集 18
  • 岩波書店
  • 1985(昭和60)年12月5日