テレモピレノ
テレモピレノ

冒頭文

一峯吹く嵐音絶えて 鐘の音遠く月落ちて 露は真珠としたゝりつ 風や松葉を払ふらむ 二友に別れし雁一つ 空に声して飛び行けば 苔むす石碑人絶えて 無情の草木涙あり 三訪ふ人稀の石碑(ブミ)に 霧や不断の香(コウ)をたき 月常住の燈となり 英雄の末吊はむ 四昔の儘の山川も 南楼月をもて遊び 月とや秋を期すれども 遂に帰らぬ人の跡 五雲霞の勢を引受けて 死すとも此所を退かじ スパルタ武

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 槇村浩全集
  • 平凡堂書店
  • 1984(昭和59)年1月20日