すいしゃごや
水車小屋

冒頭文

村のはづれの水車小屋 ひとり淋しく立って居る 向の川の水車 しぶきをパッと散らしては ぐる〳〵〳〵と威勢よく 風吹く時も雨の日も 休まずたはまず廻ってる お日さん西に沈みかけ 夕の鐘が鳴ったとき 小屋の窓から首出して たった一人のお爺さん 手をあて空を眺めては 「あゝ又鐘がなってゐる 今日も早、今くれて行く」 私が小屋へ来てからは 早廿年たったのか 月日のた

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 槇村浩全集
  • 平凡堂書店
  • 1984(昭和59)年1月20日