こいぬとたろうさん
小犬と太郎さん

冒頭文

或所に太郎といふ子供がありました。太郎は大へん犬ずきでした。或日太郎はお母さんに二十銭お小づかいをいたゞきました。太郎は「何を買はうかなあ」といひ乍ら町を歩いて居ました。太郎はあちこち歩いて居ますと、二匹の小犬が今にも殺されさうに成ってゐました。太郎は情深い人でしたから「モシ〳〵その犬はどうしたのですか」「アヽ此の犬かね、此奴家へ入って来て私達が食事してるそばでクン〳〵〳〵〳〵泣きやがってね、うる

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 槇村浩全集
  • 平凡堂書店
  • 1984(昭和59)年1月20日