からすのうたうたい
からすの唄うたい

冒頭文

ある田舎(いなか)の街道(かいどう)へ、どこからか毎日(まいにち)のように一人(ひとり)のおじいさんがやってきて、屋台(やたい)をおろして、チャルメラを吹(ふ)きならして田舎(いなか)の子供(こども)たちを呼(よ)び集(あつ)め、あめを売(う)っていました。 おじいさんは、小(ちい)さな町(まち)の方(ほう)から倦(う)まずに根気(こんき)よくやってきたのです。空(そら)の色(いろ)がコバルト

文字遣い

新字新仮名

初出

「時事新報」1925(大正14)年5月7日~19日

底本

  • 定本小川未明童話全集 4
  • 講談社
  • 1977(昭和52)年2月10日