まずしきしんと
貧しき信徒

冒頭文

母の瞳(ひとみ)ゆうぐれ瞳をひらけばふるさとの母うえもまたとおくみひとみをひらきたまいてかわゆきものよといいたもうここちするなり お月見 月に照らされると月のひかりにこころがうたれて芋(いも)の洗ったのやすすきや豆腐(とうふ)をならべたくなるお月見だお月見だとさわぎたくなる 花がふってくると思う 花がふってくると思う花がふってくるとおもうこの てのひらにうけとろうとおもう 涙 つまらないからあかる

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 八木重吉詩集
  • 白凰社
  • 1969(昭和44)年9月20日