みみずせんせいのうた
みみず先生の歌

冒頭文

僕の名前はみみず、 決してメメズなんて名前じゃない。 僕はメメズと呼ばれると、 いつでもこの長い身体が半分位に ちぢまってしまうのだ。 僕は土の中に住んでいる。 朝から晩までせっせと働いているのだ。 何をしているのか? 土を耕やしているんだ。 何で? 僕はひっきりなしに土を食べるんだ。 土の中には僕達の身体を養う滋養物があるからだ。 夜になると、身体にたまった糞を出しに

文字遣い

新字新仮名

初出

「働く婦人」1932(昭和7)年4月号

底本

  • 日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集2
  • 新日本出版社
  • 1987(昭和62)年6月30日