ごわごわごむぐつ
ごわごわごむ靴

冒頭文

山と山との間に小さい川があります。川には、澄みきつた水が流れてゐます。川の底には白くて丸い石が卵のやうに重なり合つてゐて、水が小石にぶつつかつて、こぽり、こぽりと音をたててゐます。 「ぽつちやり」と何だか黒いかたまりが水の中に入つてきました。 ゆら、ゆら、ゆら、 黒いごわごわしたかたまりは川の底までゆきました。 こぽり、こぽり、こぽり。 流れがはやいので、

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 日光浴室 櫻間中庸遺稿集
  • ボン書店
  • 1936(昭和11)年7月28日